一枚の葉書から
一枚の古い葉書を見つけた。アメリカ人だったのかカナダ人だったのか忘れたが、彼は私の家で初めて日本式の風呂に入って、水で薄めることを知らずに熱い温度のままの風呂に入ってエビのように赤くなってしまったと書いてあった。20年ぐらい前の葉書である。
多分もうそこにはいないであろうと思いながら、懐かしくなって書かれていた住所宛に葉書を書いてみた。
暫くして知らない方からメールが届いた。葉書は古い教会に届きその葉書は其処に暫くおかれたままであったが、信者の方が彼を知っていてカナダに転送してくれたとのこと。
私の小説より面白い設定になって来た。(アメリカで発売する私の本の表紙)
彼は転送先にもういないのか、転送先からまた新たな住所に転送されていたり、あるいはそこで捨てられていたり。この結末は如何に。
断捨離ができない私の物語。