実は英語苦手です!😢
アメリカで翻訳本を出版しておいて今更言いずらいのですが、英語・苦手です。
最初の翻訳者Sさんの英語はいわば日本人の翻訳者としてのレベルですが、日本人にわかる英語訳を求めていたのでそれはそれで納得していたのですが、Sさんは全く小説の内容を理解していなかった。
彼の翻訳は例えるならばゴッホの「ヒマワリ」を花も葉も生き生きと描き替えたようなものだった。
例えば「聖女の罪と罰」の中で「亭主の汚れた前掛けを見て思い出した」と私が書いた文章はうらぶれたジェノヴァの宿の亭主表現したもので、Sさんは「亭主の真っ白なシャツに黒いエプロンを見て思い出した」と書き換えている。まるで現代のバリスターのような記述になっている。また、重要な意味合いを持つ堀と鯉を私は何回となく描写したがそれが全く描かれていなかった。Sさんには100万近くのお金を払ったのですが、没にしました。🤣
次に依頼したのはイギリス人のRichard Jesner 氏である。
彼の英文を読んでいるとまるで彼が原作者のように違和感がなく、大正時代の元・宿本陣の旧家様子がありありと描かれて、原作より奥行きが感じられて虜になった。😍
私が彼の翻訳本を勧める理由でもある。